タイプ:部屋のサイン看板
木 材:スギ、ヒノキ、カエデ、マツ、ケヤキ、シュリザクラ、クス
仕 事:木材提案、製材、表面仕上げ
所在地:東京都武蔵野市

サイン看板
今回コーディネートさせていただいたのは、オフィスのサイン看板に使う木材。
面白さを出すため、色味がばらばらな無垢の木で仕上げたい。
オフィスの内装なども幅広く手掛ける総合デザイン会社、株式会社VEROX.様からそんなご相談をいただいたのは1/24。
私たちは、樹種ごとに異なる木の表情に着目し、7種をピックアップしました。
また、それぞれの樹種の特徴を知りたいとのご要望を受け、説明文も添付。一週間後の1/31に納品させていただきました。

左からスギ×2、ヒノキ、カエデ、マツ、ケヤキ、シュリザクラ、クス
・スギ
国産針葉樹を代表する材で、昔から日本人に親しまれてきました。
植林面積は日本最大で、各地に名産地があり、秋田杉、吉野杉、北山杉などが有名です。
材としては軽くて軟らかく、加工が容易です。本材は多摩産材です。
・ヒノキ
木肌の美しさ、芳香、そして耐久性の高さと水に強いことから、建築材の最高級品とされています。
ヒノキ材の強度は伐採後に徐々に増加し、300年後に最も強い強度になるといいます。
建材のほか、彫刻や風呂桶にも使用されており、古くから重宝されている材です。
木曽ヒノキが産地として名高く、日本三大美林として知られています。本材は多摩産材です。
・カエデ
市場では主にイタヤカエデが流通しており、強くて硬く特徴から「ハードメープル」とも呼ばれています。
楽器の材料として有名です。害虫に弱いため、屋外の使用にはあまり向いていません。
彫刻などの加工はしづらいですが、オイル仕上げに向いており、目の細かさと美しい木目から家具材としても重宝されています。
産地不明。
・マツ
地域や育った環境によって個体差が出る材で、日本では主にアカマツ、クロマツが流通しています。
アカマツの薪は火力が強く、京都五山の送り火で使用されています。
クロマツは古くからめでたい木とされ、防潮堤として海岸に植えられてきました。
本材は産地不明のアカマツです。
・ケヤキ
日本の広葉樹を代表する材で、寺の建築、和家具の材料として有名です。
40mを超える大木も存在し、先端のとがった葉を持っています。
耐久性に優れており、様々な美しい杢が出るため、個体差があります。
本材は多摩産材です。
・シュリザクラ
朱里桜と書きます。
通常の桜よりも赤みが強い事が特徴です。
華やかさの中に奥深さのある日本的な家具の材料として、とても優秀な木材とされ、重宝されています。
産地不明。
・クス
高さ30m以上に達することもある大きな木で、樹齢千年以上のものもあります。
樟脳油を含んでいるため防虫効果があり、大切なものをしまっておく収納箱として多用されてきました。
刃の食いつきがよく、彫刻材としても使用されます。産地不明。

今回VEROX.様が内装を手掛けたO社のオフィス。サイン看板の無垢の木は一つ一つ樹種が異なり、表情豊かな木目がそれぞれの部屋の個性を表現しています。細部にまで遊び心が秘められたオフィスに。
株式会社VEROX.様、ありがとうございました。