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2021.5.19

お知らせ

Sustainable Forest 実現に向けた All Wood Platform eTREE木材調達方針

森未来の目指す「Sustainable Forest」

森は多くの動植物の生態系を設計する存在です。森は、その登場以来、光合成というメカニズムにより、大気中の二酸化炭素を吸収し、大気中に酸素を放出してきました。森の存在が地球上の多くの動植物の生存を支えてきたのです。複雑な生態系を育む森を人の力で作り出すことは不可能です。

森は大変ユニークな資源を提供します。この資源は天然のものであり、収穫しても、その木の苗を植えることで再び森としてよみがえります。即ち、人が森に手を入れることで、森は再生可能な存在となり、循環するということです。この収穫と再生のサイクルは、適切に手入れされれば未来永劫続きます。

森は大気中の二酸化炭素を吸収し、立木内部に炭素として長期にわたり固定します。立木を伐採し、製材品に加工し、建築材料や家具材料など実際に木材製品が使用されてからも、その木材製品の内部に炭素として固定し続けます。二酸化炭素吸収源としての森と木材製品の存在は、危機的な状況を迎えている気候変動問題に対する一つの解決策を示しています。私たちは都市に第二の森を形成したいと考えます。

森は古来、私たちに多くの恵みを与えてくれる存在でした。森は人類だけでなく、そこに生息する多様な動植物の存続を可能にしてきました。森は治山や水源の涵養、さらに人々の憩いの場としても大切な役割を果たしてきました。私たちは森の中に入ると心地よくなることを知っています。

この多面的な価値を持った森の持続性のために、カギを握るのが林業・木材業界です。私たちは、林業・木材産業が補助金に依存しなくても自立的に収益を上げられるようになり、その収益が森を養うために投下されるという、持続的な資源循環を生み出したいと願っています。

この持続的な資源循環は、森だけでなく、人間を守るものでなければなりません。林業のプロセスにおける人権侵害(※)は、許されないことです。私たちは、2015年のSDGs、そして昨年10月に日本政府が発表した「ビジネスと人権に関する行動計画」が促すように、企業として人権を尊重する責任を果たしてまいります。私たちが関わる全てのステークホルダーの人権を守ることは、林業・木材業が発展するための大前提です。そのために私たちは、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」が求める人権デューディリジェンスのプロセスを構築し、実施します。
(※「人権侵害」強制労働、労働者の安全保護の欠如、児童労働、そして森に暮らす先住民族の生活基盤を奪うことなど)

これが森未来の目指す「Sustainable Forest」です。

eTREEの木材調達方針

「Sustainable Forest」を実現させるためには、「持続可能な生産」をしていない木材、即ち違法伐採材を取り扱わないようにします。
All Wood Platform eTREEでは、全ての木材をデータベース化し、木材の新たな流通を作っていくことを目指していますが、同時に私たちが取り扱う木材の持続可能性を可能な限り追求していきます。
現状の木材のトレーサビリティはまだ不透明な事が多く、安全性、合法性が証明されていない材もございます。eTREEは3つのphase(段階)にわけて段階的にデューデリジェンスのレベルを高めていくことにより、私たちが取り扱う木材全体のトレーサビリティを透明化していくことに尽力します。

※デューデリジェンス(DD)とは、直訳すると当然実施すべき注意義務や努力とも言えます。国内法を遵守していることを前提に、安全で、持続可能であることを証明するためにトレーサビリティを透明化するための調査プロセスです。ここには伐採から製品化、流通に至る過程で、人権侵害など、社会や環境に対する負の影響を起こしていないことも含まれます。私たちは、木材デューデリジェンス=「木材が環境破壊、人権侵害を引き起こしていないことを高い精度で担保すること」と定義しています。
 
 

森未来の定める木材DD(デューデリジェンス)ランク

私たちは、木材のトレーサビリティに関し、信頼できる情報を提供しているいくつかの機関と連携して、さらに私たちが取り扱う木材が社会や環境に対してマイナスの影響を与えていないか、安全性、合法性の透明度を高めていきます。また、供給国の情勢についても最新情報をランクに反映していきます。ランク1およびランク2に該当する木材は取り扱いません。

※伐採国のリスク評価は、フェアウッド・パートナーズのレポートにて、腐敗認知指数(CPI)が50以下の国をリスクが高い国と定めております。
 
 

森未来のデューデリジェンスへのスタンス

ランク1およびランク2に該当する木材を排除するというのはとても簡単です。しかし、私たちは排除するだけでは問題解決につながらないと考えます。当社で取り扱わなくても、他で当該木材が流通していては意味がありません。

そのため、木材業界全体で違法と疑われる木材を取り扱わないよう、対話を通じて木材業界に働きかけていきます。また、持続可能な木材の流通量を増やすために、供給事業者に対し改善を促し、ともにランクを引き上げる努力を行っていきます。そのための具体的なアクションは次の通りです。

ランクごとの具体的な森未来のアクション

私たちは、現在、森林認証(CoC認証)を取得した取引先木材供給事業者のリストを作成しており、これらの情報は森林認証機関と共有していきます。
既に木材供給事業者に対する調達木材の安全性、合法性等に関するヒアリングを開始しています。ここで得られた情報は私たちの木材調達方針に反映させ、逐次、情報を積み重ねていきます。

Sustainable Forest実現への3つのphase

私たちは、当社のミッションである「Sustainable Forest」実現へ向けて、以下のアクションを行います。
※DDランクについては表-2を参照

現状の認証制度、トレーサビリティについて

【国産材】

国産材には大きく分けて、地域認証、合法木材、森林認証制度といった認証があります。しかしながら、認証基準によっては木材のトレーサビリティが追えない仕組みも混在しており、提出される書類を信用せざるを得ない状況です。

国際的な森林認証制度のような信頼性の高い認証を取得している事業者はまだ少ないのが実情です。
一方、国の制度である合法木材は、登録制となっており、製品ごとのトレーサビリティは求められません。そのため、国産材の合法木材には当社の定めるランク2~ランク4(下記)が混在している状況であり、ランクを明確にすることにより、森林認証と合法木材の間の基準を明確にすることが必要と考えます。

【外国産材】
外国産材は、国産材より非常に信頼性の高いトレーサビリティが確立されている国と、政情不安、政府の脆弱なガバナンス等から、違法の可能性が極めて高い国と二極化されております。ただし、全体的には木材DDへの取り組みは向上しており、かつて違法伐採懸念が指摘されていた東南アジアでも、近年は信頼性の高いトレーサビリティが確保されるケースが増えています。

eTREEで取り扱う木材は、全てランク3以上ですが、ランク2の木材においてもランク3に引き上げられるよう、供給者と信頼性のおけるトレーサビリティを構築してまいります。

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